練習や試合でなかなかホームランが打てず、どうやったら思うように飛距離が伸ばせるのか?
1度でいいからホームランが打ちたい、ホームランバッターになりたい、そんな方にアマチュアからプロの世界を経験した筆者が構え方から、タイミングのとり方、バットの出し方など詳しく解説していきます。
目次
ホームランを打つために必要な能力とは?
ホームランを打つコツは、簡単に言うと以下の5つ
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- ヘッドスピードを上げる
- バットの芯で捉える
- ボールにスピンをかける
- 腰の回転速度
- 体重移動
まずは、この5つから解説していきます。
ヘッドスピード
ヘッドスピードは、筋力アップをすれば上がるという単純なものではありません。
ボディビルダーが簡単にホームランを打てるかといえば、なかなかそうはいきません。
筋力もある程度は、必要ですがそれよりもヘッドを加速させるには体全体でパワーをバットに伝えることがなにより大切になってきます。
割れとは?
弓矢をイメージしていただけるとわかると思いますが、引けば引くほど弓の飛距離は伸びます。
これを野球用語でいう「割れ」というものです。
この「割れ」がうまく引き出せれば、ヘッドスピードは自ずと上がっていきます。
コツは、打ちに行くときにヘッドが構えた場所から動かないことが重要です。
体とバットが一緒に動いてしまうと、強い割れができなくなります。
下記の「今日から実践できるホームランを打つ方法」で画像つきでご紹介しているので見ておきましょう。
バットの芯で捉える
最近では、詰まってもホームランを打つプロ野球選手が多いですが140キロ以上のボールを打つので、バットとボールのインパクトは凄まじいものがあります。
プロの世界でよく言われるのは、プロの投手の球はよく飛ぶと言われています。
タイミングと角度さえ合えば、ホームランバッターでなくても出会い頭で、拾っただけでもスタンドインしたりします。
それに加えプロ野球選手は、バットを押し込む力も強いので飛距離が出たりするのも特徴的です。
しかし、なかなかそこまでの投手との対戦がありませんし、押し込む力もなかなか備わりません。
なので、とにかくバットの「芯」で捉えることをまず心がけましょう。
コツは、最後までよくボールを見て顔がぶれないことです。
目線のブレなどがあると芯を外しやすいので気をつけましょう。
日頃からバットの芯にボールを当てることを心がけて練習すると、体が自然に覚えてくれますので、とにかくボールをよく見て打ち込むことがなにより大切です。
バットにボールを乗せる技術
長距離打者の特徴的なのが、ボールを当てたときにボールにスピンをかける方法です。
ボールを正面で打つよりもボールの下をわざと狙いスピンを掛けるようにして打つと打球は、飛びやすくなります。
ボールは、回転すると飛距離が伸びやすい特徴があるので、それを活かした打法と言えるでしょう。
Tバッティングなどでボールの下を打って打球を上げる練習をすると身につきますので、是非実践してください。
それとフォロースルーが大きい打者は、ホームランを打つ確率が上がってきます。
これは、バットをうまく乗せる技術が優れていて、ボールの下を叩くイメージで打ったあとバットのヘッドを走らせると飛距離が伸びます。
こちらもTバッティングなどで練習してコツを掴みましょう。
腰の回転
体幹が強い選手は、ホームランバッターの特徴的な部分でもあります。
体幹が強いということは、腰の回転が早く、早ければ早いほどバットが遅れて出てきますので、ヘッドの角度が付きやすいです。
バットを強く振る意識を持つよりも、腰の回転を早く回すといったイメージで打つとバットが、巻き付いてくるので理想的なスイング軌道が作りやすくなります。
体重移動
「割れ」と同じ原理ではありますが、ボールとバットをクラッシュさせるには、打ちに行く速度も必要です。
体全体をボールにぶつける感じで打ちにいくといったイメージです。
コツは、ボールに対して身体全体で打ちに行きます。
注意したいのは、バットは構えた位置に残ったままにしないと体重移動というよりも体がそのまま移動しただけ(スウェーするといいます)で体の中心部分が揺れ動いてしまいボールとの距離感やタイミングが合わせづらくなってしまうので注意しましょう。
元プロ野球選手のホームラン王こと王貞治選手やソフトバンクホークスの柳田選手がそのような打ち方が得意な選手です。
軟式と硬式で違うホームランの打ち方
軟式ボールの場合
軟式ボールの特徴は、中が空洞になっているという点です。
空洞ということは、内側は軽く外側は重いという構造になっています。
そこで、起きる現象はバットにボールが当たるとボールが変形して、そこから反発して戻るということになります。
筆者も実際に打ってみるとバットがボールにへばりつく印象を受けます。
バットがボールにあたった瞬間、ボールがもとに戻ろうとして、逆に反発し合うのでボールがなかなか飛びません。
実は、その構造(ボールの変形)を防ぐのが打撃部をやわらかいポリウレタン素材にした、ミズノ製の「ビヨンドマックス」です。
インパクト時にかかるボールの変形を防ぎ飛距離を伸ばすことに優れています。
少年野球チームの一部では、カーボン式のバットは禁止されているところもあるぐらいなので、「カーボンバット」は、軟式ボールの飛ばない欠点を克服していると言えそうです。
レベルスイングが飛ぶ秘訣
軟式ボールは、インパクト時に回転がかかるとポップフライになりやすいです。
これも中が空洞のため起きる現象です。
軟式ボールでホームランを打つコツは、レベルスイングでボールの中心をヒットさせることです。
これは、インパクト時に回転(スピン)をなるべく抑え、ボールの真ん中で捉えるようにするためです。
バットとボールの中心を捉えたら、そのままヘッドを走らせバットにボールを乗せるイメージで打ちましょう。
実際に、軟式野球を長年やってきている選手の特徴は、レベルスイングがとても目立ちます。
硬式と比べて打ち方が、まるで違うと感じたことがあるぐらいなので、ボールが違うだけでここまで打ち方が違うのかと衝撃を受けました。
硬式ボールの場合
硬式ボールは、軟式ボールと違い中心が重く外側が軽いという構造になっています。
総重量も硬式ボールの方が重く、軟式ボールと比べると飛びやすいです。
飛びやすいという理由としては、ボールに回転をかけるとバックスピンが効き飛距離が出やすい特徴があるからです。
最近の傾向は、ボールにスピンをかけて回転数を増やす打ち方が目立ってきています。
これは、ボールの構造を考えた打ち方と覚えておくとよいでしょう。
ということで、バットの軌道はレベルスイング気味にボールを捕らえ、当った瞬間に押し込む(ヘッドを走らせる)とよりボールが遠くへ飛ぶことになります。
元プロ野球選手落合博満氏のバッティングフォーム
落合博満氏は、3冠王を3度も獲得した名プレイヤーです。どのようにしてホームランを量産したのかを考えたいと思います。
落合博満氏の考え方は、先程解説したボールにスピンを掛ける技術がとても優れていました。
それに加え、手首が異常に強く軸足に溜めたパワーでボールをすくように打ちそこから強靭な手首で返すといった打ち方になります。
Tバッティングでとにかくボールの下を叩いて打球を何度も打ち上げる練習を繰り返しながら培った打法と言えるでしょう。
西武ライオンズ中村剛也選手のバッティングフォーム
「おかわりくん」こと西武ライオンズの中村剛也選手は、日本プロ野球歴代3位の6度の本塁打王獲得経験者です。
彼の持論は、リラックスしながらボールを待ち腰の回転だけで打つよう心がけています。
特徴的なのが、ステップした足が「ドン」と足の裏から着地している点です。
通常ですと、つま先が地面についてそこから足首を捻りながら打つのですが普通です。
しかし、彼の場合は腰の回転速度を速めるために腰から手動で回転しステップした足を使ってさらに捻りながら加速させ、しかも軸足の右足をインパクト時に浮かせるような印象を受けます。
この一連の動作は、どうやって腰の回転スピードを速くするか考えた打法かと思われます。
最後に右手で押すようにしてフォロースルーを大きく取っています。
今日からできるホームランの打ち方
ホームランバッターの構え方
まずバットの位置は、リラックスできる場所で構えるようにしましょう。
力が入りすぎず、楽な姿勢で構えることが大事です。
とにかく力を抜きましょう。
軸足は、親指(内側)に重心を乗せます。
膝も外側に割れないように内側にパワーを貯めましょう。
イメージとしては、親指で体重移動できるようにするとスムーズにバットがコンパクトに出るようになります。
これが、外側に重心が逃げたり膝が割れたりすると力が外側に逃げてしまい、うまく体重移動ができなくなるので注意しましょう。
リラックスした姿勢で注意したいのが、体の中心はしっかり保つことです。
身体が丸まっていたり後ろに剃りすぎたりすると軸がブレやすくなるので、しっかり背筋を伸ばしピンと立ちましょう。
相手投手にも、「こいつは雰囲気がある」といった構え方ができれば尚、よいでしょう。
体重移動
ピッチャーがボールを投げるタイミングを図り、体重移動していきます。
できればパワーを溜めるために足を上げてお尻をピッチャーに向けると体の開きを抑えることができます(すり足でも、しっかりタイミングが取れて開きを抑えられるならOK!)。
このときに、構えた軸足がしっかり内側に力が逃げないようにしましょう。
せっかく、構えた内側の溜めが体重移動時に外に逃げたり割れたりするとうまくバットに力が伝わりませんので注意してください。
好打者の条件として、構えたバットが打ちにいくまで残っているのが好ましいです。
メジャーリーガーのイチロー選手や元ヤンキースの松井秀喜選手の打ち方を見ますと、ほとんど構えたバットから打ちにいく(体重移動)まで位置が変わりません。
イチロー選手の独特な素振りは、バットのグリップを最後まで残すようにして体が正面に向かないようにするための練習でもあります。
イチロー選手もホームランバッターを目指していたなら、かなりの本数を打つことができたでしょう。
フィニッシュ
あとは溜めたパワーをボールにぶつけるだけです。
このとき体が早く開かないようにしましょう。
せっかく溜めたパワーが、力みのせいで我慢ができずボールが来る前に、体がピッチャーの正面に向いてしまうと打てるポイントが狭まってしまいます。
このような形になると、せっかく溜めたパワーが逃げてしまいあとは手打ちのような力感のないスイングになってしまいます。
少し遠回りしてもいいのでインパクトまで我慢して相手ピッチャーに正面を向けないように我慢してスイングしましょう。
あとは、インパクトの瞬間ヘッドを走らせフォロースルーを大きく取ります。
ホームランを打つポイントは、レベルスイングでうまくボールを乗せ打球を上げるのがコツです。
注意したいのは、打球をあげようとアッパースイングになると、打球は上がってもポップフライにしかなりませんので気をつけましょう。
アッパースイングの悪いところは、どうしても体が開きやすくなり、ボールにパワーが伝わりにくいので、できるだけレベルスイングで打つように心がけましょう。
まとめ
最近では、スマートフォン普及及びのカメラの性能が格段に向上したため気軽に、自分のフォームをスマホで撮影できたりします。
編集をすれば、スローモーションで自分のスイングを見たり有名選手の打ち方と比較したりできるので、技術の向上に役に立つので必ず実践しましょう。
筆者も、よく自分のフォームを研究しようと近くのバッティングセンターにいき、ビデオ撮影をして自分のフォームを研究していました。
まずは、理論よりも自分のフォームがどういうものなのか研究しながら、こうすればもっと打球が飛ぶのではないかと自問自答して練習に取り掛かりましょう。
数をこなすだけでは、ホームランバッターにはなれません。
まずは、自分のフォームの改善点を見つけてこそ、次のステップに進めることを覚えておきましょう。
そこから今回のような「ホームランの打ち方を徹底解説」を参考にしながらバッティング練習に励むようにして頂くとこの上ない喜びです。
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